睡眠中の歯ぎしり(食いしばり)と顎関節症
睡眠中の歯ぎしり(食いしばり)と顎関節症
睡眠中の歯ぎしり(食いしばり)
顎関節症
歯ぎしり(食いしばり)
こんなお悩みはありませんか?
- 朝起きたら顎の周りが痛くて辛い
- 歯ぎしりをしている気がする
- 噛み締めが強い
- 朝起きてもスッキリしない
- 首肩のこりが頑固
- 朝起きたら頭痛がある
- いつも頭痛がある
という方は、夜間に歯ぎしりをしていたり、日中に食いしばりをしているかもしれません。
顎関節症でお悩みの方は、このお悩みが強く感じておられるかもしれません。
今回はこのようなことを解説して参ります。
- 夜間の歯ぎしりと睡眠の関係
- 顎関節症による睡眠障害
- 咬筋の緊張と頭痛肩こり・不眠
- スマホと食いしばりと不眠
- 歯ぎしりの治療方法
歯ぎしりと食いしばりの違い
「歯ぎしり」とは
→寝ている間にギシギシと音を立てながら歯を左右に擦ったり、すり合わせることを指します。
「食いしばり」とは
→夜間にも起こりますが、主に日中におこる口を強く噛み締める習慣のことを指します。
基本的に双方とも無意識の中で行われるものがほとんどです。
食いしばりについては、スポーツや筋力トレーニングなどで意図的に行われるものや、仕事やプライベートなどで強くストレスを感じた際に、感情を抑えるために強く噛み締めるということをしてしまうというケースもあります。
歯ぎしりと食いしばりを合わせて「ブラキシズム」と言います。
ブラキシズムが強く起こると顎関節症の原因になります。
また、弱くとも持続的にブラキシズムがおこっている場合も顎関節症の原因になります。
強い時の例が筋力トレーニングの際に食いしばる時で
弱くて持続的な例が歯がかみ合わさっている状態が続いている時です。
人間は、本来上下の歯が 1mm程度空いていることが正常です。
顎関節症をお持ちの方や、ストレスで食いしばりが気になる方は、
上下の歯に隙間が全くない状態が保たれている可能性があります。
強い噛み締めは約60kgの負荷がかかると言われております。
人間の咀嚼力がいかに強く、顎に負担がかかるかがお分かりいただけると思います。
日中の食いしばりの強さが全て?!
日中の食いしばりの量が多ければ、夜間の歯ぎしり、食いしばりの量も多くなるという研究があります。
逆に、日中、夜間双方のブラキシズムが強い方を対処にした実験では
日中の食いしばりを緩和させるようにさせたところ、夜間の歯ぎしりも緩和されたということがわかっています。
つまり、日中のブラキシズムを緩和することができれば、夜間においても緩和することができ、
顎関節症・顎の痛み・肩首こり・頭痛・眠りの浅さ・寝起きのすっきり感の無さなども緩和させることができるということがわかります。
噛み締め(食いしばり)の原因
改めてブラキシズムの原因を挙げていきます。
主に
- ストレス
- 習慣
- 飲酒
ストレス
ストレスを感じた時に、歯をくいしばってしまうというのは想像がつくかと思われます。
社会脳と呼ばれる腹側迷走神経複合体というものが関与している可能性もあります。
社会脳とは、場の空気を悪くしないようにするような社交的にする際に活発動く神経です。
この神経は顔面に関わる筋肉との関連性も高く、食いしばりを誘発しているということが考えられます。
習慣
スポーツ選手は一般人よりも、歯を食いしばることが圧倒的に多く、それが習慣となって夜間にブラキシズムが起こることがあります。
その他の職業においても、瞬発的に力を要する時が多い方の場合は、夜間に習慣としてブラキシズムが起こることも想定されます。
また、スマホを見すぎたり、デスクワークで下を向くことが多いということが起こると、首や肩に負担がかかり、
加えて舌骨と呼ばれる骨の周りにある筋肉にもダメージがかかって、それらが顎に負荷をかけることがわかっています。
首肩の筋肉のうち、特に胸鎖乳突筋・僧帽筋という筋肉は上顎の保持、舌骨の周りにある筋肉、側頭部にある筋肉らは下顎に動きに関連があります。
ブラキシズムー顎関節症ー首肩こり は非常に関係性があるのです。
飲酒
直接的な因果関係は明かされていませんが、飲酒によって睡眠が浅くなり、筋肉の動きも活発になるからではないかということも考えられます。
ブラキジズムが起こす悪影響
ブラキシズムは人体にたくさんの悪影響を及ぼします。
・頭痛、首肩こり
・寝起きにすっきりできない
・パフォーマンスの低下
・頭痛
ブラキシズムでは頭痛が起こりやすくなります。
咀嚼筋群の中の、咬筋と内側翼突筋と呼ばれる筋肉の奥には血管がたくさん通っています。
その血管は、頭皮や脳の中まで伝わる血管です。
2つの筋肉がブラキシズムによって固まることで、疲労物質や発痛物質が頭部に溜まり、頭痛を誘発します。
また、側頭筋と呼ばれる、側頭部にある筋肉は噛む時よく使われる筋肉です。
ブラキシズムによって側頭筋が固まると、側頭部の頭痛を誘発することもあります。
さらには、ブラキシズムは首や肩の筋肉にも負担をかけ、その際に首の骨(頸椎)にも負荷をかけます。
頸椎には脳に伝わる重要な血管があり、咀嚼の偏りやブラキシズムの左右差によって頸椎が捻れて血管を圧迫することもあります。
ブラキシズムは頭部頸部肩部にも負荷をかけるのです。
・寝起きの悪さ
ブラキシズムが起こるときは、眠りの浅いノンレム睡眠(浅い睡眠)の時に起こると言われています。
睡眠中に、60kgという莫大な負荷がかかり続けるのは大きなストレスです。
そのため、寝起きには顎が痛くなったり、目覚めがすっきりしないという現象が起こり得ます。
・パフォーマンスの低下
スポーツにおいて食いしばることというのは、パフォーマンスを上げることができます。
タイミングよく強く食いしばることは、ボクシングで言えば強いパンチ、テニスの場合は強いショットなどをすることができます。
良いタイミングで力を入れることは非常に有益なのです。
しかしながら、常に食いしばりが起こると、適切なタイミングで力を入れることができず、十分にパフォーマンスを発揮できなくなります。
・不眠と姿勢とブラキシズム
姿勢が悪いとブラキシズムが起こりやすくなります。
特に猫背であったり、首が前に出てストレートネックになっていたり、巻き型になっていると、
首肩周りの筋肉を硬くして、頚椎に負担をかけます。同時に顎に関係する筋肉にも負荷をかけますので、姿勢の悪さはブラキシズムのきっかけを作りだしてしまうのです。
また、姿勢の悪さは同時に呼吸を浅くして睡眠に悪影響を及ぼします。
呼吸の浅さは自律神経のバランスを乱して、適切な睡眠をとることの邪魔をしてきます。
呼吸ー姿勢ーブラキシズムー睡眠
は密接な関係があり、どれかが欠けると徐々に他の要素を侵食していくのです
歯ぎしり・食いしばりの治療法
ブラキシズムの予防策は、日中の食いしばりを減らすこと、弱くすることです。
つまり、鍼治療では咀嚼筋の中でも一番凝っている筋肉や、その筋肉が硬くなった原因に対して施術をすることで夜間のブラキシズムを抑制し、睡眠の質も向上させます。
対象となる筋肉
・側頭筋
・内側翼突筋
・外側翼突筋
・咬筋
・広頸筋
・僧帽筋
・胸鎖乳突筋
など
またブラキシズムを増加させる原因は多岐にわたります。
先に申し上げたように、スマホ・デスクワークによるものやストレスなどです。
それにたいして鍼灸でアプローチすることでブラキシズムと睡眠の質を改善していきます。
またカイロプラクティックでは、頚椎の負担を減らすように全身の骨格の調節を行いながら、神経の働きを最大にするようにいたします。
筋肉の硬さを作る原因・施術対象
・ストレス
・不安症
・自律神経失調症
・スマホ、デスクワークで疲労する筋(腕や手、首や背中、お尻、腰など)
・血流障害
など
問診を通して、どのような原因でブラキシズムと不眠を作り出してしまったのかを
正確に判断し、的確に施術をしてまいります。
ブラキシズムを伴う不眠には、たくさんの原因がありますが、
それをお薬で一時的に凌ぐのではなく、
カイロプラクティックや鍼施術を組み込むことで根本的な改善を目指せるようお手伝いをさせていただきます。
歯ぎしりや食いしばり、強い噛み締め、それによる不眠でお悩みの方は施術の導入もご検討下さい。
The Relationship between Daytime Clenching and Sleep Bruxism
Tomoaki IIZUKAm
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