お子様の睡眠障害
お子様の睡眠
こどもの眠りに不安が…
- 子供が全く寝てくれない
- 子供が朝に弱すぎる(遅刻が多い)
- 昼寝の長さが異常に長い
- 夜泣きがひどい
などお子様の睡眠状態でお悩みを抱えていらっしゃらないでしょうか。
お子様の睡眠に問題があると、将来的にも問題が発生することがあり得ます。
今回はお子様の理想の睡眠状態。
睡眠障害が引き起こすお子様への悪影響。
そして睡眠障害種類や当院における治療法をご紹介いたします。
お子様の理想の睡眠
お子様にとって必要とされる睡眠時間は、大人と異なり、年齢別でも異なります。
1~2歳 → 11~14時間程度
3~5歳 → 10~13時間程度
6~13歳 → 9~12時間程度
14歳~17歳 → 8~10時間程度
であると言われています。
しかし、厚生省の調査によれば、9~12時間程度睡眠が必要とされる、小学校4~6年生の平均睡眠時間は8時間41分とされていて、年々短くなっています。
世代が進むにつれて、受験を控えたお子様は塾に通い始めたり、外出することが増えて、それに伴いスマホを持たせることが多くなってきます。
そうなるとゲームができる様になったり、動画を長時間見る様になることで、睡眠時間が減ってしまうということがおこります。
3~5歳の範囲でも同じことが言えます。スマホやタブレットが手軽に扱える様になってから、育児の都合上、使わざるをえない環境になってしまったりすることから睡眠が阻害されることもあります。
小さなきっかけが、睡眠不足の引き金になることもあるのです。
赤ちゃんの夜泣きについては特有の原因があります。
赤ちゃんは比較的浅い睡眠が長く続くとされています。
自律神経の中でも交感神経という、興奮状態になるための神経が活性化されると夜泣きが起こります。
子供の睡眠障害の症状
・不眠症(夜泣き、寝つきが悪い、睡眠が浅い、途中で起きてしまう)
・過眠症(睡眠不足、ナルコレプシー、日中の眠気)
・睡眠覚醒リズム障害(昼夜逆転)
・睡眠時随伴症(夢遊病、夜驚症、寝言など)
年代によって様々な症状が現れます。
子供の睡眠不足が引き起こす問題
睡眠不足が続くと、様々な悪影響が及びます。
1.脳や体の発育不足
睡眠の中でも深い睡眠をノンレム睡眠といいます。比較的浅い睡眠はレム睡眠といいます。
生まれながらにしてこの2つの睡眠は交互に現れる様に設計されています。
その際、最初に現れる深いノンレム睡眠では成長ホルモンが分泌されやすい状態です。
成長ホルモンは名の通り、体の発育が促進されたり、傷ついた細胞を修復させる機能もあります。また脳の中にある神経が壊れている場合には修復したり、育成されていくため、睡眠は脳と体にとって大切なものなのです。
2.肥満体系になりやすくなる
睡眠不足が続くと、肥満になりやすい(食欲が増す)ホルモンが分泌されやすくなります。
そして食欲を抑えるホルモンが出にくくなります。
お腹が空きやすく、満腹になりにくいという状態が続いてしまうのです。
特に小学校に入学する前からの睡眠習慣が、小児肥満や、小児生活習慣病に影響してくると言われています。
3.認知能力・学業成績の低下
適切な睡眠が取れていないお子様では、認知機能の遅れが見られやすいということもわかっています。
寝るのが遅い子供ほど、成績が悪くなりやすくなり、逆に長すぎても成績が低下するということも判明しています。
4.情緒が不安定になり反抗期になりやすくなる
夜ふかしや睡眠不足は、自律神経の乱れを誘発しやすいです。自律神経の乱れは精神的にも影響が出てきて、気持ちが落ち込んだり、うつ症状が出たり、イライラしやすくなって親やものに当たりやすくなったりします。
眠る時間が遅いと、日中の集中力が低下する上に、イライラしやすく、かつ不安も増すということがわかっています。
睡眠時間というよりは、寝るべき時間に眠れていないということが問題であることが多いです。
睡眠障害の種類と当院の治療法
子供の不眠症
お子様でよく見られる不眠症症状は、
・乳幼児の夜泣き
・約2歳以降の不眠症
です。
夜泣き
夜泣きでは主に交感神経という興奮状態や緊張状態を作り出す神経が主に働いていることが原因であることが多いです。
当院では刺さない小児鍼や小児カイロプラクティックを用いて、交感神経の興奮を抑えて、副交感神経というリラックスさせる神経を主に働かせられる様にしていきます。
また、お子様に対してご両親でも簡単にスプーンでできる小児鍼をお伝えいたしますので、ご自宅でもお試しいただけます。
2歳前後の小児の不眠症も主には自律神経の乱れや日中の運動量、スマホ等の電子機器の操作具合で決まってきます。
お母様お父様には、日常生活の日記等を保護者の方につけていただき、改善できそうな生活習慣をご一緒に見直していくようにしてまいります。
子供の過眠症
過眠症とは、しっかり睡眠をとっているはずなのに、日中に強く眠気を感じたり、それによって集中力や注意力が散漫してしまいます。
また、ADHDのような落ち着きのなさや、注意力の低下も見られます。
この様な場合、日中の問題行動に目をむけてしまいがちですが、実際の問題は睡眠にあることがあります。
また、幼児の場合では睡眠不足による突発的な行動が起こることがあります。
そうなると、逆に元気な子と思われて、睡眠不足に気づかれないということもあります。
これらを放っておいてしまうと、生活習慣病やコミュニケーションの問題、認知能力、学習障害等が起こってしまうことがありますが、良質な睡眠を確保することで回避することが可能です。
小児ナルコレプシー
ナルコレプシーという、日中に気を失った様に眠気がきてしまう病気では、オレキシンというホルモンの分泌が足りない場合におこると言われています。
当院では第一に小児鍼やカイロプラクティックを用いて睡眠の質を向上させることを目指します。
またどちらの治療も神経の流れを最大限に活性化させることを目的としています。
つまりは脳が正常に働くことを手助けるのです。そうなるとホルモンについても正常になることが期待できますので、対策を打つことができます。
体内時計のズレによる睡眠障害
人間は生まれながらにして約25時間の体内時計を持っています。
それを1日24時間という枠内に収めるために、太陽光や食事などの刺激を受けて整えています。
特に朝に太陽を浴びることは、体内時計をリセットし整えることに強く関与しています。
ところが現代の思春期前後のお子様は、スマホやテレビで夜型になりつつあり、朝というよりも昼に目覚めるという様なことも当たり前になりつつあります。
そうなると本格的に昼夜逆転が始まり、心身ともに支障が出てきます。
不登校になってしまったり、そこまでいかずとも、学校のリズムについていけなくなったり、精神的に負荷がかかってしまいます。
当院では脳を活性化させるような鍼やカイロプラクティックをしつつ、生活の中で変えられそうなリズムをご一緒に相談しながら改善に向かう様にさせていただきます。
特に太陽光を浴びられる様な仕組みづくりをしたり、睡眠の質を向上させることで、朝に強くなれるようなアプローチをしていきます。
夢遊病や夜驚症、悪夢をよく見るなどの睡眠の質と関係するもの
睡眠の質といっても、何が良くて何が悪いのかは普通に生活していてはわからないです。
一番わかりやすい特徴として、寝ている時に夢を見たということや、体が頻繁に動くというものがあります。
それの最たるものは、寝ている時に歩き出してしまう様な夢遊病や、夜驚症のように急に叫んでしまうようなものです。
これは基本的に無治療でも改善することがありますが、あまりにも長く続く場合は、注意が必要です。
このような症状が起こりやすい時はレム睡眠と言って、睡眠が浅い段階で起こることが多いです。
当院ではノンレム睡眠という深い睡眠を多くできる様なプラグラムを組み、
生活習慣の見直しや、自律神経の調整をして体質から睡眠の質を上げられる様にアプローチをしていきます。
小児鍼や小児カイロプラクティックも用いていきます。
むずむず脚症候群
またむずむず脚症候群のような、睡眠時にむずむずしてしまったり、体に違和感が出てしまう時は、鉄分不足であったり腎臓の機能低下が見られることがあります。
それらに対して鍼治療やカイロプラクティックを用いて改善に導く様にしていきます。
お子様の睡眠障害は、単に睡眠不足の場合もあれば生活習慣の場合もあったり、病気であることもあります。
当院ではしっかりと科学的な根拠を大切にし、検査をして原因を追求していきます。
お子様の睡眠に関連するお悩みはぜひご相談下さい。
また夜泣きや子育て等でお疲れの保護者様におかれましても、疲労回復をメインに治療をおこなわせていただきますので、お気軽にご相談くださいませ。
参考文献
子どもの睡眠障害
Sleep in childhood Yuichi KAMEI 1), Yoshitaka IWADARE
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