”睡眠負債”とは?寝不足で起こる悪の3点セット
”睡眠負債”
寝不足は生活習慣病の元…
「睡眠負債」という言葉を最近よく耳にするようになりました。
睡眠負債は睡眠不足の積み重ねのことを示していて、それがどんどん重なって増えていくことから睡眠負債と言われています。
実際、自分は睡眠負債を抱えているのかな?と疑問に思う方は多くいらっしゃるかもしれません。
今回は
- 睡眠負債について
- 睡眠負債は返済可能か?
- 睡眠負債の計り方
- 睡眠負債を貯めると起こる悪影響3点セット
睡眠負債とは
質の悪い睡眠や、自分に合った睡眠時間より短い睡眠時間をとっている場合、生活習慣病のリスクを高め、かつ症状をお持ちの方はそれを悪化させるといわれています。
睡眠不足が続くと、日中に眠気が襲ってきて集中力、記憶力の低下、意欲減退、精神状態の悪化など様々な弊害があり、
また、ホルモンバランス、自律神経の乱れから、じわじわと人の体を侵食していきます。
睡眠負債は一気に返済できるのか?
結論から申し上げますと、「できません」
睡眠負債を解決する方法として一般的にされていることは「寝溜め」です。
休日に昼過ぎまで寝て、これまでの寝不足を無くそう!というものです。
ですが、寝溜めはできてせいぜい2、3時間が限度で、それ以上睡眠をとると悪影響の方が多いです。
特に
・睡眠のリズムが崩れてしまうこと
・自律神経が乱れてしまうこと
の2つは睡眠負債をさらに悪化させる原因になってしまいます。
また、寝溜めで有名な悪影響に頭痛があります。
頭痛の中でも睡眠時頭痛と呼ばれるもので、偏頭痛と同じ症状です。
偏頭痛とは、片側または両方に血管がドクドクと拍動するような痛みがくるものです。
睡眠をとりすぎると血管を拡張させる副交感神経が優位になります。
そのせいで血管が三叉神経と呼ばれる神経を引っ張って頭痛が起こるのです。
このように寝過ぎは、睡眠負債を返せるどころか、一旦前借りをするだけで借金を増やすことに等しいのです。
毎日決まった時間に寝て、太陽と共に起きて活動を始めるというサイクルを保つことこそが、睡眠負債の1番の手です。
コツコツと借金を返済する他は手がないのです。
睡眠負債の計り方
さて、自分が睡眠負債を抱えているのかを簡単にチェックする方法があります。
あなたがいつも眠っている時間を測ります。
仕事がある日の睡眠時間で結構です。(アラームを使う日です。)
次に、休日にアラームをかけず何も気にせずに寝てみた時に、実際に眠っていた時間を記録します。
( いつも寝ている時間 )ー( 気にせず寝た時間 )= 睡眠負債の時間 です。
例えばそれが1時間なのであれば、あなたの睡眠時間はもう1時間増やしたほうが良いということになります。
ぜひ自分の適正な時間を探してみてください。
睡眠負債で起こる悪の3点セット
実際に睡眠負債を溜めてしまうとどのような悪影響があるのかを挙げてみます。
・糖尿病
睡眠不足が続くと、食欲を抑えるとされるレプチンというホルモンの分泌が減少します。
また、最悪なことに食欲を増させるグレリンというホルモンの分泌は上昇します。
慢性的な不眠をお持ちの方は糖尿病になる確率が、しっかり睡眠をとっている人に比べて
1.5~2倍も高くなるということがわかっています。
睡眠不足は人間に悪い方向で強く作用して、過度な食欲を生み出すのです。
また、糖質コルチコイドと呼ばれる血糖値を上昇させるホルモンが多くでることもわかっています。
ちなみに、本来寝ているべきな時間に食事をとると、脂肪を通常よりも多く蓄積させて、さらには分解させにくくさせるという負のループを作り出すのです。
夜勤で働いていらっしゃる方は、食事の内容を工夫しない限りは、体に負担をかけてしまいます。
・心臓疾患
慢性的に不眠症をお持ちの方、睡眠不足の方は自律神経が乱れます。
自律神経の中でも交感神経と呼ばれる、人間を活発に動かすための神経が強く作用します。
これによって高血圧を誘発します。また、その影響で不整脈が起こることもあります。
ちなみに睡眠時無呼吸性症候群をお持ちの方は高血圧や心疾患、脳卒中んリスクが高まると言われています。
呼吸が何度か停止すると、酸素不足で血管に負担をかけたり、体が酸化して炎症を起こしたりします。血糖値も下がりにくくなるため、高血圧や心臓疾患、脳卒中、糖尿病のリスクが高まるのです。
・精神病
睡眠不足が続いたり、寝溜めで起きる時間が遅かったりると、セロトニンやカテコールアミンと呼ばれる精神疾患を抑えるのに重要なホルモンの分泌が減って精神的なダメージを与えます。
また、睡眠不足が続くと、深い睡眠であるノンレム睡眠が少なくなることも確認されております。そうなると、脳の疲労が取れなかったり、昼夜逆転が起こったり、イライラすることが増えて、精神を蝕んでいきます。
睡眠不足が5日連続で続くと、うつのような症状が出たり、不眠が1年以上続くと、通常の方の40倍うつ病になりやすいと言われています。
簡単に睡眠不足がどれくらい続けば、
どのようなことが起こるかをまとめます。
睡眠不足が
・数週間続くと
→自律神経の乱れ→高血圧、不整脈、体のだるさ、胃腸に調子が悪くなる
・数ヶ月続くと
→ホルモンバランスが乱れる→肥満、糖尿病リスク、高脂血漿、脂質異常、疲労蓄積、免疫力低下
・数年続くと
→うつ病傾向
・15年以上続くと
→脳の老廃物が溜まり続けて認知症や記憶異常が起こる(認知症の原因と呼ばれるアミロイドβが蓄積)
というように、長引くほど体におけるダメージが強くなります。
睡眠負債を把握して睡眠習慣を整えることで
仕事の効率は上がりますし、スポーツパフォーマンスの向上や、集中力の向上、体がラクに、不定愁訴の改善、更年期障害の改善、など沢山の良い影響が期待できます。
まずは自分の睡眠負債を知った上で、睡眠習慣を改善してみましょう。
鍼・カイロプラクティック治療では、乱れた自律神経を整えたり、体の緊張をとることで、スムーズに寝付けたり、深い眠りを手に入れることができます。
睡眠の質を上げるために鍼・カイロプラクティックを併用してみましょう。
睡眠の質の低下・不眠・仮眠・中途覚醒など睡眠でお悩みの方はぜひご利用くださいませ
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”NEOCHI”